「鋭い」と聞くと何をイメージしますか?
私は先の尖ったナイフや包丁、ハサミなどがすぐに頭に思い浮かびます。
鋭いは韓国語で날카롭다と言います。
「鋭いナイフ」
「鋭い爪」
このように実際に先の尖った様子を表したい場合には날카롭다がよく使われます。
ですが実は「鋭い」という単語の意味にはナイフや刃物の先以外にも別の意味合いが込められています。
それが、
「この犬は鋭い嗅覚を持っている」
「あの人は鋭い目つきをしている」
このように、刃物とは違った表現でもよく使われます。
そこで、今回は先の尖った「鋭い」だけではなく色々な場面で使われる「鋭い」を総合的な視点からお話させていただきます。
「鋭い」という言葉
「鋭い」という言葉は、先のとんがった刃物やナイフ、爪などでよく使われる単語です。
ですが、それ以外でも、
「鋭い目つき」
「鋭い感覚」
「あの人は言っていることが鋭い」
このように、モノだけではなくその人を表す性格や顔つきなど色々な場面で使われる単語です。
もちろん場面によって、それぞれ表される単語が異なってきます。
「鋭い」を表す単語を学ぶ必要性
なぜ、「鋭い」を表す単語を複数学ぶ必要性があるのか?
この答えはシンプルに場面によって「鋭い」の意味がそれぞれ違ってくるためです。
ですので、あなたが使いたい場面によってそれぞれの単語を使い分ける必要性があるのです。
例えば、
相手の意見に対して「あなたの意見は鋭いですね」と言いたいのに、
「あなたの意見の先っちょがとんがっていますね」
このような意味合いになりかねないのです。
つまり、相手が
「はあ?」
となってしまうわけです。
この会話のようにお互いに言いたいこと、受け取り手の頭の中がミスマッチしてしまっています。これでは話にならないので、それぞれの「鋭い」のニュアンスに適した単語を覚えておく必要があるのです。
そこで、それぞれの場面で使えそうな「鋭い」における単語をまとめていきます。
鋭い=先の尖った様子
鋭いを表す代表的な単語の1つに「先の尖った」を表す「鋭い」があります。
鋭い=先の尖った様子 |
날카롭다 |
「先の尖った様子」を表す”鋭い”には날카롭다という単語を使います。
例えば、
「鋭いナイフ」
「鋭い爪」
このようにモノの刃先や爪の尖った様子を表す際には날카롭다が使えます。
またこの先の尖った様子を表す単語には別の単語を使うケースもあります。
先の尖った様子 |
예리하다 |
先の尖った様子を表す際に別の単語を使って表されるケースもあります。
その単語とは예리하다です。
個人的には私自身はこの예리하다はあまり使った経験がありません。
ですが、辞書などで調べてみると、似たようなケースで使われています。
ですので、覚えておくと良いと思います。
ちなみに、どちらを使っても意味的なものはそれほど変わりません。
それから、この예리하다と날카롭다は両方とも鋭いの比喩的な表現として使うことが可能です。
次は、この比喩的な表現についてさらに深くお話させて頂きます。
「鋭い」で使える比喩的表現
「鋭い」の比喩的な表現とは何なのか?
多分、このように思われている方も多いと思います。
そこで、比喩的な表現についていくつかご紹介させていただきます。
「鋭い」を使った比喩的な表現とは例えば、
「鋭い目つき」
「鋭い洞察力」
このような表現のことを指しています。
つまり、モノに対しての「鋭い」ではありません。
その人の頭の回転の速さなどに使われる「鋭さ」です。
これらの表現に対しても예리하다や날카롭다のどちらも使われます。
ただし、예리하다が使えないフレーズという例外もありますので、少しご紹介させていただきます。
예리하다が使えないケース
物事にはどんな時でも例外というものが存在しています。
今回のケースでは예리하다が使えないケースがあります。
예리하다が使えないケースは
・鋭い悲鳴
・鋭い印象
・鋭く対立する
このようなフレーズに対しては예리하다が使えません。
つまり、これらのフレーズについてでは날카롭다を使った方がより相手に伝わりやすいと言えます。
では날카롭다を使って実際に例外のフレーズをまとめてみます。
날카롭다を使った例外フレーズ
鋭い悲鳴 |
날카로운 비명 |
鋭い印象 |
날카로운 인상 |
鋭く対立する |
날카롭게 대립하다 |
このように鋭い●●と言いたい場合には、
날카로운 ●●
このように表されます。
それから、「鋭く対立する」のように「鋭く」と言いたい場合には、
날카롭게と表します。
「鋭い」を使った表現でよく使われる表現は、
・鋭い●●
・鋭く・・・
このどちらかが多いと考えています。
それから実は「鋭い顔」と表したいときには日本と韓国でニュアンスが異なってきます。
ですので、この部分は覚えておいた方が良いです。
「鋭い顔つき」の異なるニュアンス
「鋭い顔つき」というニュアンスは日本と韓国で異なるイメージがあります。
ですので、日本で使われているニュアンスが韓国に使ったとしても、若干のミスコミュニケーションが発生する可能性があります。
そこで、この部分について少し詳しくお話させていただきます。
日本で「鋭い顔つき」のイメージとしては、
”キリッとしたシャープな顔つき”
”頭の回転が早そうな顔つき”
このような意味合いが日本語にはあります。
それに対して
韓国で言われている「鋭い顔つき」のイメージについてまとめてみます。
”険しい顔”
”攻撃的な顔”
このようなニュアンスがあります。
韓国語で「鋭い顔つき」というとマイナスな要素が強いように感じています。
ですので、あまり人に対して使わない方が無難だと思います。
なお、韓国語で「頭の回転が早い」という意味での「鋭い」を意味する単語は예리하다を使うと良いです。
예리하다を使った例文
예리하다を使った例文についてまとめてみます。
まず、예리하다がよく使われる場面は「頭の回転が早い」のようなニュアンスで使われることが多いです。
使われるフレーズとしては
「鋭い質問」
「意見や回答などが「鋭い」
「先生の眼が鋭い」
このような使われ方がよくされます。
「先生の眼が鋭い」という表現では날카롭다もよく使われています。
ですが、どちらかといえば
「ツッコミや意見、質問」など、頭の回転に対して使われる「鋭さ」がメインになってきます。
鋭い質問が出てきた |
예리한 질문이 나왔다 |
あなたの意見は鋭い! |
예리하네 |
このような感じで예리하다が使われます。
それから「先生の目つきが鋭い」の表現の場合は날카롭다も使えます。
基本的には、예리하다と날카롭다はどちらを使っても意味的には問題ないです。
ここまでのお話のおさらい
今回は韓国語「鋭い」についてお話させていただいております。
「鋭い」にあたる韓国語は主に2つあります。
・예리하다
・날카롭다
この2つです。
基本的にはどちらの単語を使って「鋭い」と表現しても大丈夫です。
ただし、
「鋭い悲鳴」
「鋭い印象」
「鋭く対立する」
この3つのフレーズに対しては예리하다は使えません。
ですので날카롭다を使って表されるケースが普通です。
それから「鋭い顔」の表現には少し注意が必要です。
これはなぜなら、韓国語と日本語のニュアンスが若干異なっているためです。
日本では「頭の回転の早い人」というニュアンスになるのに対し、韓国では「顔が険しい」「攻撃的な顔つき」という意味になるため、使う際には注意が必要になってきます。
それから、実は、
「犬の嗅覚は鋭い」のような動物の持っている感覚や人間の感覚に対して「鋭い」と言いたい場合には예리하다や날카롭다以外の単語を使って表されます。
そこで、最後に、この예리하다でも날카롭다でもない単語についてご紹介させていただきます。
鋭い=感覚が優れている
”感覚が優れている”という意味で使われる「鋭い」があります。
その単語についてご紹介させていただきます。
鋭い=感覚が優れている |
예민하다 |
「感覚が優れている」という意味で”鋭い”を表す単語に예민하다という単語があります。
この単語が使われる場面としては主に感覚に対して使われる「鋭い」です。
例えば、
「女性は言語感覚が鋭い」
「あの人は嘘を見破る感覚が鋭い」
「犬の嗅覚は鋭い」
このように、「鋭い」というニュアンスが”感覚が優れている”という意味で使われる単語です。
例文を挙げてみます。
犬は鋭い嗅覚を持っています |
개는 예민한 후각을 가지고 있어요 |
彼女は鋭い言語感覚を持っています。 |
그녀는 예민한 언어감각을 가지고 있어요 |
鋭い●●と言いたい場合には、
예민한 ●●
と表します。
嗅覚は후각、言語感覚は언어감각と言います。
感覚に対して「鋭い」と言いたい場合には、
よく嗅覚や言語感覚という単語が使われますので、覚えておかれると非常に便利だと思います。
ちなみに、感覚というお話のついでに
触覚や味覚など五感を使った感覚についても韓国語でまとめておきます。
ご参考になさってみてください。
触覚 |
촉각 |
聴覚 |
청각 |
視覚 |
시각 |
味覚 |
미각 |
嗅覚 |
후각 |
このようにそれぞれの感覚は上記のようにまとめることができます。
ちなみに、感覚という単語は감각と表します。
それから「バランス感覚」という言葉がありますが、韓国語で訳すと”균형 감각”と表すことができます。
今回のお話のまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は韓国語「鋭い」についておける3つの使える単語についてお話させていただきました。
韓国語で「鋭い」にあたる単語は以下の3つです。
1예리하다=鋭い
2날카롭다=頭の回転が早い
3 예민하다=感覚が優れている
この3つです。
3つの単語にはそれぞれ特徴がありますが、예리하다と날카롭다はどちらを使っても意味的に変わらないケースが多いです。
ですので、迷ったらどちらか1つに絞って使うと良いです。
もちろん例外についてもお話しておりますが、예리하다が使えないフレーズもあります。
ですが、基本的にはどちらを使っても良いケースの方が圧倒的に多いです。
例えば、
「鋭い質問」
「先生の眼が鋭い」
このようなフレーズでは예리하다と날카롭다の両方の単語が使えます。
それから、”感覚が優れている”という意味で예민하다もよく使われる単語です。
「犬の嗅覚は鋭い」
「女性の方が言語感覚が鋭い」
このような使い方ができます。
それから”頭の回転が早い”という意味で使われる
「するどいね!よくわかったね」の使い方をしたい場合には예리하다を使った方が良いです。
最後にいつも、鋭い言葉を残してくれることで有名なマツコデラックスさんの言葉で締めくくりたいと思います。
ダメ男をつかんだのもアナタなら、
手放すのもアナタ次第なのよ
この言葉、かなりズバと鋭い意見を言われていると感じています。
私も、奥さんに手放されないように男磨きを日々頑張っていきたいと思います。
今回のお話が少しでもあなたの役立つ情報になれば幸いです。
長文読んでいただきありがとうございます。