韓国語で「大体(だいたい)」は、대체로(デチェロ)を使います。
韓国語で「大体」を言おうと思っても、そのニュアンスは1つではないですよね。
「だいたい理解できた」
「だいたい20歳ぐらいかな」
「だいたい何がしたいの?」
実は、대체로(デチェロ)以外にも、他の単語を使って表される場合もあるのです。
今回は、
韓国人と結婚して早6年になる私が、
韓国語「大体(だいたい)」についてお話します。
1 「およそ」を表す「だいたい」
「だいたい」を表す意味の1つに、「およそ」という意味があります。
「だいたい理解できた」
「だいたい完成している」
「だいたい本を読み終えた」
これらの文にあるように、大体(だいたい)という単語の意味には「おおよそ」を表す意味があります。
韓国語で、「おおよそ」にあたる単語に、대체로(デチェロ)があります。
대체로(デチェロ)
おおよそ(大体) |
「대체(デチェ)」という単語を漢字に直すと「大体」という漢字になります。
ですので、意味的には、「おおよそ」「大部分」という意味で主に使われます。
例文
・事情は大体分かった。
サジョヌン デチェロ アラッソヨ
사정은 대체로 알았어요 |
・話を聞いて大体分かりました。
イヤギルル テュッコ デチェロ アラッソヨ |
・資料はだいたい読んだ。
ジャリョヌン デチェロ イルゴッソヨ
자료는 대체로 읽었어요 |
このように、話の大部分が分かった場合や、だいたいこんな感じだと納得した場合など、あらゆる場面での「およそ」や「大部分」に当てはまります。
ただし、この「おおよそ」を意味する대체로(デチェロ)も、意味的に少しおかしいと感じる使い方もあります。
それが、「だいたい+数字」の使い方の時です。
この場合には、대체로(デチェロ)以外の別の単語がふさわしいのです。
そこで、次は、「だいたい+数字」の場合に使える「だいたい」について、お話させていただきます。
2 「だいたい」と数字の組み合わせ
「大体(だいたい)」という意味には、数字を用いた表し方もあります。
「大体100年前に建てられた家」
「大体10人ぐらいの集まり」
「大体1キロぐらい」
このように、「大体」という単語は、数字との組み合わせで使われる場合も多いですよね。
こういった数字と「大体」との組み合わせの場合には、약(ヤク)という単語が用いられます。
약(ヤク)
だいたい(数字) |
약(ヤク)という単語は、「約」という漢字を表しています。
この「約」も「およそ」「だいたい」を表す意味があるのと同じように、韓国語でも약(ヤク)という単語を使って表されます。
例文
・この家は大体100年前に建てられた。
イ チブン ヤク べクニョン ジョネ セウォジョッソヨ
이 집은 약 100년 전에 세워졌어요 |
・この店は、大体50名入れる。
イ カゲヌン ヤク オシプミョン デュロガル ス イッタ
이 가게는 약 50명 들어갈 수 있다 |
・結婚式には、大体80人ぐらい来た。
キョルホンシキエヌン ヤク パルシプミョンジョンド ワッタ
결혼식에는 약 80명 정도 왔다 |
このように、「大体+数字」による表現の場合には、약(ヤク)を使って表します。
もちろん、약(ヤク)を使う時には、人数に限らず、お金や量を計る時など、ありとあらゆる数字にも使えます。
・学費は大体100万円。
・重さは大体500グラム。
・大体18歳ぐらい。
このように、重さやお金に関する数字、年齢などにも使うことが出来ます。
また、「大体」と一緒に覚えておくと便利なコトバがあります。
それが、「大体+ぐらい」この組み合わせです。
「大体+ぐらい」の使い方
先ほどの例文にもありましたが、「大体」と一緒に使われやすいコトバに「〜ぐらい」があります。
「〜ぐらい」は韓国語では、정도(ジョンド)という単語で表します。
정도(ジョンド)
〜ぐらい |
정도(ジョンド)という単語は「程度」という漢字に置き換えることができます。
この程度には、「〜ぐらい」という意味があります。これと同じように、韓国語でも「〜ぐらい」という意味がります。
例文
・大体100万円ぐらい。
약 100만엔 정도 |
・大体200グラムぐらい。
약 200그램 정도 |
・7時ぐらい。
7시 정도 |
このように、重さや金額に加えて、時間などにも使うことができる便利な単語です。覚えておかれると、かなり使えます。
ここまでのおさらい
韓国語の「大体(だいたい)」には、2つの単語があります。
それが、대체로(デチェロ)と약(ヤク)です。
대체로(デチェロ)には、「おおよそ」「大部分」という意味があります。
・だいたい理解できた。
・本をだいたい読み終えた。
このように、物事の大部分を理解した時や、本などをだいたい読み終えた時などに使います。
それに対して、약(ヤク)は、「数字との組み合わせ」によって使います。
・約100年前に建てられた家。
・約40名から宴会オッケイ。
このように、약(ヤク)は「約」という意味と同じです。それから、「大体」とよく使う組み合わせに「〜ぐらい」があります。
「〜ぐらい」は韓国語では、정도(ジョンド)を使って表します。この単語も非常に使える単語ですので、使えると会話の表現が高まります。
これまでに、「大体(だいたい)」を表す単語を2つご紹介させていただきましたが、実は、もう1つ、かなり使える単語があります。
「だいたい何がしたいか分からない」
「だいたい何が問題なの?」
「だいたい」には、「そもそも」という意味合いを表す場合もあるのです。次は、この「そもそも」を表す「だいたい」についてお話させていただきます。
3 そもそもを表す「だいたい」
先ほど、少し触れましたが、「だいたい」には「そもそも」を表す意味があります。
「だいたい何が問題なの?」
「だいたい何がしたいか分からない」
これらの文章に使われている「だいたい」は、「そもそも」に入れ替えることができます。
このように、「そもそも」に入れ替えられる「だいたい」は、대체(デチェ)を使います。
대체(デチェ)
だいたい(一体) |
대체(デチェ)という単語には、「一体」「そもそも」という意味があります。
例文
・だいたい何がしたいの?
대체 뭘 하고 싶어 ? |
・だいたい何が問題なの?
대체 뭐가 문제예요 |
こういった表現で使えます。
また、대체(デチェ)は、도대체(ドデチェ)という単語でも表すことが可能です。意味的には同じく「一体」「そもそも」という意味があります。
ですが、도대체(ドデチェ)の方が、少しきつい言い方に聞こえる場合があります。
言い方や、言う場面によって様々ですが、도대체(ドデチェ)よりも、대체(デチェ)を使った方が、誤解が少ないです。
受け取り方は相手によって様々ですので、できれば、受け取りの誤解を招くような単語は、控えた方が無難ですよね。
今回のお話のまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、韓国語「大体(だいたい)」について、お話させていただきました。
韓国語で「大体」を表す単語は主に3つあります。
・대체로(デチェロ);大体
・약(ヤク);約
・(도)대체(ドデチェ);一体
この3つです。
単語によって使い方や意味は違いますが、漢字に訳してみると、使い方がイメージしやすいですよね。
今回のお話が少しでも役立つ情報になれば幸いです。