「どうぞ」にあたる韓国語には、어서(オソ)があります。
人に何かをおすすめしたいのに、
「どうぞ」という単語が分からない!
こういった、モヤモヤした気持ちにサヨナラしませんか?
「どうぞ来てください」
「お先にどうぞ」
「どうぞ」というコトバは、豆腐のように掴みどころが難しいタンゴです。
実は、「どうぞ」を表す어서(オソ)には、使えない場面があるのです。
今回は、
韓国人妻をもつ私が、
韓国語「どうぞ」について、色々とお話させていただきます。
1.「どうぞ」は韓国語で何?
「どうぞ」というコトバは、相手に物事を勧めたり、行動を促す時に用いられるコトバです。
・どうぞ食べてください。
・どうぞお越しください。
こういった行動を促す「どうぞ」は、韓国語では어서(オソ)を用います。
■어서(オソ)
オソ
어서 早く・どうぞ・よく |
어서(オソ)には、本来、「早く」「どうぞ」「さあ」という意味があります。
例えば、韓国のお店や食堂に行けば、어서 오십시오(オソ オシㇷ゚シオ)、오서 오세요(オソ オセヨ)というコトバがあります。
この2つの言葉は、「いらっしゃいませ」という意味になります。
「いらっしゃいませ」というコトバは、もっとかみ砕いて言えば、「どうぞ(よく)、おいでくださいました」という意味になります。
つまり、어서(オソ)には、「よく・どうぞ」という意味が込められているのです。では、具体的に使い方の例をみてみましょう。
■使い方
・どうぞ来てください。
オソ オセヨ
어서 오세요 |
先ほどのお話では、어서 오세요(オソオセヨ)は『いらっしゃいませ』とお話しました。
ですがそれは、お店の従業員の方や、ショップの店員が使った場合です。
普段の会話の中で、어서 오세요(オソオセヨ)を使う場合は、「どうぞ来てください」という意味になります。
・どうぞ食べてください。
オソ デュセヨ
어서 드세요 |
日本語にも「食べる」の尊敬語がありますよね。それと同じように、韓国語でも尊敬語があり、食べるの尊敬語は、드시다(デュシダ)が用いられます。「召し上がってください」という意味になります。
・こちらにどうぞお座りください。
イッチョグロ オソ アンジュセヨ
이쪽으로 어서 앉으세요 |
・どうぞお入りください。
オソ デュロオセヨ
어서 들어오세요 |
このような感じで、相手に行動や物事を勧める「どうぞ」は、어서(オソ)を使います。
何だ!ちょう簡単じゃん!!
このように思われた方も多いはずです。
ですが実は、「どうぞ」には、어서(オソ)では表現できない場面も多いです。
そこで、어서(オソ)では表現できない場面について、お話させていただきます。
3.어서(オソ)が使えない場合
어서(オソ)が使えない場面は、どんな場面なの?
このように思われた方も多いはずです。어서(オソ)が使えない場面とは、例えば、
A:「ここに座ってもいいですか」
B:「どうぞ」 |
このような会話です。
つまり、「~してもいいですか」という許可を求める質問に対して、答えを言う場面をイメージしてみてください。
こういった返答する場面で使われる「どうぞ」には、어서(オソ)は使うことが出来ません。
もう1度先ほどの会話で考えてみましょう。
A:「ここに座ってもいいですか」
B:「どうぞ(座ってください)」 |
この会話で使われている「どうぞ」の後には、「座ってください」というコトバが省略されているのです。
韓国語では、「~してもいいですか」という質問には「イエスか ノー」で答えることが一般的です。
ここからは、実際の会話例で少し詳しく考えてみましょう。
■会話の例
【会話1】
A:「入ってもいいですか?」
デュロガド デヨ A:「들어가도 돼요?」
B:「どうぞ(入ってください)」 デュロ オセヨ B:「들어 오세요」 |
【会話2】
A:「1つ聞いてもいいですか?」
ハナ ムロバド デヨ? A:「하나 물어봐도 돼요?」
B:「はい、どうぞ(聞いてください)」 ネ、ムロボセヨ B:「네, 물어보세요」 |
【会話3】
A:「ここに座ってもいいですか?」
ヨギヘ アンジャド デヨ A:「여기에 앉아도 돼요?」
B:「はい、どうぞ。」 ネ、アンジュセヨ B:「네, 앉으세요」 |
この会話の形にあるように、許可を求める相手に対する返答として「どうぞ」と使う場合には、「どうぞ~してください」を用います。
ですが、ここで大きな問題があります。
それが、動詞を知っていないと返答できないという部分です。
例えば、
A:「そこに座ってもいいですか」
という質問に対して「すわってもいいですよ」の「座る」という単語が分からないと、回答に困るケケースがあります。
こんな時は、韓国語で「はい」を意味する네(ネ)を使うだけで、答えの大部分は補えます。そして、なんと、実はもう1つめちゃくちゃ便利な単語が存在します。
これは、個人的にはかなり使えるおすすめの単語です。
そこで、最後まで読んでいただいた方に、この使える単語をご紹介させていただきます。
4.おまけ情報
「~してください」という許可を求める質問に対して、答える場合は、「はい」を意味する네(ネ)以外にも実は使える単語があります。
それが、그러세요(クロセヨ)です。
クロセヨ
그러세요 そうしてください。 |
그러세요(クロセヨ)には、「そうしてください」という意味があり、許可を求める質問に答える際に、非常に使える単語です。
例えば、
A:「少し、休みたいです」
B:「どうぞ」
こういった会話があったとしましょう。
こういう場面で、「どうぞ」と言いたい場合に、もしも休むという単語を知らなくても、그러세요(クロセヨ)という単語を知っていれば、この場面で使うことが出来ます。
그러세요(クロセヨ)の良いところは、オッケイというサインを그러세요(クロセヨ)という文だけで表現できる点です。
ちなみに、「ダメだ」と言いたい場合は、안 돼요(アンデヨ)を使うことで、相手にノーだと表現する意思表示になります。
5.今回のお話のまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、韓国語の「どうぞ」について、色々とお話させていただきました。
【どうぞの使われ方1】
어서(オソ) 相手に物事を勧めたり、 丁寧に行動を促す時。
例) どうぞ食べてください。 |
一般的には「どうぞ」にあたる韓国語は、어서(オソ)が用いられます。この어서(オソ)が使われる場面としては、
・どうぞお入りください。
・どうぞ食べてください。
こういった、相手に丁寧に物事を勧めたり、行動を促す時に使われる「どうぞ」です。
それから、もう1つの「どうぞ」は、許可への答えとしても使われます。
【どうぞの使われ方2】
(으)세요(ウ)セヨ どうぞ~してください 許可に答える時 |
「~してください」という質問に対して、「どうぞ(~してください」と答える時に使われる「どうぞ」です。
それから、答える時に単語が分からなくても、네(ネ)や그러세요(クロセヨ)という単語を覚えているだけで回答に困らないので、覚えておくことをおすすめします。
「どうぞ」というコトバは、よく使われるコトバです。ですので、色々な場面で使っていただけると幸いです。
今回の記事が、少しでも役に立つ記事になれば幸いです。
長文読んでいただき、ありがとうございます。